患者さんがわかりにくい適合や噛み合わせの部分は、
実は見た目の回復以上にとても大切です。
解りにくい部分だからこそ信頼関係を失わないようこだわり抜いていきます。
それは自分の存在意義に関わるところですからきちんとした医療技術を提供します。
下のケースは患者さんには数年前から「そろそろこの場所に問題が出ますよとお伝えしておりました。
その時は反対側の治療を行い終了していました。(患者さんが希望すれば勿論その時に治療をしていましたが・・・色々な状況がありますので、当医院ではその辺もご相談にのります)
「古い銀歯の治療痕があり一番奥の詰め物が取れた」と言って、来院されました。
一番手前はすでに神経治療をお受けになられており、ほとんど歯冠部分は残っておらず、歯根部分も金属イオンが溶けて黒く変色しておりました。 こうなると劣化をおこしており強度が低下しています。通常は長期予後がありませんので、抜歯をすすめるところでもありますが、ご状況の説明をし患者さんの方からそれでも保存を望まれたという経緯があります。
治療を長持ちさせるために、フェルールという原則があります。
医学用語ですが歯肉の高さより1.5mmの歯質が見えるようにする事が長期予後に影響する。
このままではそのフェルールを獲得する事が難しいので歯肉圧排を太い糸を使い行い歯肉の炎症を起こさないようそして、精密な印象が取れる範囲で形成デザインを変えています。
こういった形で1本ずつ様々な要素を考え治療を進めていく事がとても重要になります。
プロビショナルレストレーション(精密な仮歯)3週間使っていただきました。
治療期間 約2ヶ月前後
治療費用 テンポラリークラウン1本 4400円
プロビショナルレストレーション1本 22000円
ジルコニアクラウン1本 176000円