初診時の状態
プロビショナルレストレーション装着時の状態
初診時、上の残っている歯と下の残っている歯がお互い噛み合わず、残っている歯が反対側の歯茎を傷つけている状態でした。このような状態をすれ違い咬合と言ってご自分の残っている歯で状況を悪化させている難症例です。
患者さんの年齢も考慮すると、この状態になる前に積極的に咀嚼圧に耐えられる環境を作り、受圧と加圧のバランスを整える必要性があったと思います。
咬合の基本要件はアンテリアガイダンスの獲得とバーティカルストップの達成そして、咬合平面のフラット化です。
このようなオーラルリハビリテーションは、治療順序がとても大切で患者さんには術前コンサルテーションにて何度か大きな山を登らないといけませんので大変ですががんばれますか?とわかりやすい例えを用いて、お話ししておりました。
年齢が進むと皆さんおっしゃられる事は食事が楽しみなんです、とその食事で生活に彩りを添えるのが歯であると考えております。 生きる為の食事ではなく、食を通して季節を感じ栄養バランスを考えたタンパク質をしっかり摂り脳への刺激と筋力維持に努めていただきたいと思います。