インプラント治療をご検討されている方が気になるのはインプラント治療を受けた事により発生する可能性のあるトラブルだと思います。自分の身体は自動車や家電製品の故障のように部品の取り替えが出来る訳ではないので、トラブルを避けるための対策を最初から取っておく事が重要ではないでしょうか。
上部構造の取り付け方によっては複雑な構造となりますが、基本的にはこの構造で説明される事が多いはずです。インプラントはメンテナンス性に優れ耐久性に富んだ材質で構成されておるので、材質の特性をよく理解して治療を行う事が重要なポイントとなります。
歯ぎしり食いしばりなどの癖がある方にインプラントの上部構造の破折が見られます。当院が考える対策は、プロビジョナルと呼ばれる仮歯を使用し、かみ合わせを細かく調整します。かみ合わせのズレが原因で歪な力のかかり方をする事が破折の原因の1つですので、そこを考えます。
また、ジルコニアという材質をフレームに用いたセラミックで上部構造を製作すれば物理的に破折リスクが大幅に下がります。力を分散させ、丈夫な材質を使用すれば、上部構造の破折は少なくなるでしょう。
対策:プロビジョナルの使用とジルコニアで歯を作る
左画像の黄色のラインは本来あるべき健康な骨のラインです。緑色のラインは周囲炎を起こして吸収(溶けた)骨のラインです。写真右は抜いたインプラントですが、インプラント周辺にバイ菌が多数付着しているのが見て取れます。これが周囲炎の原因となったものです。
↑歯肉がないとご飯食べたりお話ししている時に粘膜が頬で動かされ雑菌が入りやすい。
↑上顎から歯肉を取ってきて移植を行う。
↑取ってきた歯肉は、1週間で新しい歯肉に出来上がります。
↑磨きやすくプラークが付きにくくなります。
インプラント周囲炎は様々な要因が考えられますが、その中でも一番の原因が清掃不足です。また、清掃しずらい形態のインプラントの被せ物が原因となっているケースも少なくありません。清掃不良に陥ったインプラントは、程度の差こそあれどインプラント周辺部が炎症を起こす可能性が高くなります。歯でいうところの歯肉炎、歯周病のような状況にインプラントが陥るという事です。
解決方法は、清掃しやすい形態にする事。
歯ぐきをしっかり育て、必要に応じて歯ぐきを育てるための先進的な治療もおこなう事です。また、極めつけはインプラントの上部構造を歯科医院でいつでも取り外せるようにしておく事。そうする事で汚れが溜まって感染を起こす前に清掃がしやすくなります。
セメントで合着すると容易に上部構造を外せないので、何らかの理由でインプラント清掃に難があると判断した場合など、症例上で妥当と判断されたケースはスクリュー固定します。穴は完成後に塞ぎます。
ほとんど歯がない方への治療法としてオールオン(4or5or6など)という完全固定のブリッジがありますが、問題点として清掃性に悪さが挙げられます。当然周囲炎のリスクが高まるのですが、AGCであれば術者側の簡単な操作でブリッジを簡単に外して掃除が出来ます。
定期的に上部構造を外して清掃すれば、インプラント周囲炎のリスクを大きく下げる事が出来ます。当院ではインプラント周囲炎のリスクを下げるための対策を出来る限りおこなっています。
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